概要
FPSゲームは低遅延・低ジッターが大事で、ストリーマーや普段の快適さには帯域も大事です。とはいっても、インターネットの仕組みやPCの内部構造・動作方式に詳しくない人はどれが良いが言い切ることは難しいのではないでしょうか。そこで、マニアを自負する私が最強回線をお教えしましょう。
めっちゃよく聞かれるという部分があるけど、この記事の本質はハズレ回線(実は日本のシェア60%~70%)を避けてほしいから。といいつつ、直接的な表現がしずらく、本当の最強回線は業務用回線や自力ピアリングなのでめっちゃ読みづらいメモ記事。居住地域と形態がわかればアドバイスできるかも。
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県
群馬、栃木、茨城、静岡あたりもいけるかも。この地域、いわゆる関東2府4県は電力系のTEPCOがインターネット事業をやめてしまったので、NTT系のシェアが特に高い地域になります。人口も多いうえ、NTT特有のIP共有方式が原因(後述するかも)で、FPSゲーマー的にはハズレ回線であり、避けるべき回線になります。消去法になりますが、推奨順位は以下。
nuro光、KDDI光- nuro光はso-net系、KDDIはKDDIです。
- nuro光は全体的に低遅延高帯域(常時回線上限まで出てる印象)で快適です。難点はHGWと呼ぶレンタルのルーター経由が必須であり、このルーターの性能が業務用と比べてとにかくショボくてヘビーユーザーには不満になりますので、ルーターの性能が気になるヘビーユーザーはNTT光の固定IPプランを推奨します。
- KDDI光もプランによってはNTT回線のものになりますが、ネイティブ回線のプランがあります。こちらはnuro光と似てますし、速度も極めて高速ですのでおすすめです。難点はnuroと同じくHGW(以下略)。nuroよりは少し月額料金が高いですので、電気もKDDI、携帯もKDDI、住宅ローンもKDDIなど、KDDI商圏のユーザ向きになります。
- 2026/6/8追記: nuro光がMAP-Eに変更となるようで新規契約は非推奨に変更します。既存契約者はくれぐれもルータ交換をしないようにしましょう。
- NTT光の固定IPプラン
- 「固定IP」であれば、最廉価最強回線になります。NTTは昔からルータは利用者のテリトリーとする方針(壊れやすいから?責任分界点)であり、自由にルータを選択できます。業務用の性能が良いルータ=低遅延低ジッターになります。
- 難点は固定IP対応のルータはほぼ業務用であり、設定が慣れてても大変です。市販品だとYamaha RTX1300 (13万円)が定番、一般用だとNTTのレンタルのXG-100NEのみになります。
- 固定IPは他人とIPを共有しませんのでBANリスクがないのがApexプロプレーヤー、ストリーマー向きといえます。
- NTT光の一部のIPv4オンリープラン ※非推奨
- ビッグローブ光のIPv6オプションを契約しないパターン(新規できるのかな?)
- ソフトバンク光
- ややこしいし避けるが無難
それ以外の地域
イージーです。電力系使いましょう。ただただ最強です。関西ならeo光。電力系の難点は転送量制限があることですが、普通に使ってて制限受けることはないはずです。eo光はちょっと転送量制限が厳しい(1G回線月5,000GB制限=Apex50回ダウンロード分)ですが、結果的に無茶な使い方する人がおらず、FPSゲームは快適なはずです。
選択してはいけない回線
NTT光の非固定IP回線ほぼすべて。
非固定IP回線の大部分(実質ソフトバンク光以外すべて)グローバルIPを何人かの利用者で共有します。これをまず知ってください。例外として、ソフトバンク光は共有しませんのでソフトバンク光は良いかも(契約したことないから詳細不明、ただしHGW利用必須)。
利用可能なポートが少なくなり、ストリーマーで必要となるポート数が不足し、意味不明なラグの発生の原因となります。
グローバルIPとプライベートIP(PCに割り振るIP)の変換にポートと呼ぶリソースを使うのですが、固定IP(nuro光、KDDI光、eo光などNTT以外の光ファイバすべて)の場合、65536個ポートが使えるところ、NTT系は128個(transix)とかなり少なくなります。1つのグローバルIPを最大512人で共有するということです。このリソースを使い切ると古い順に消して使っていくのですが、消す=セッションが切断するとうこと→Apexが再接続するためにラグる、ということです。Apexのゲーム中の通信はUDPですが、このリソース(NATテーブル、NAPTテーブル、NAT変換テーブル)を使います。
なぜ、IPを共有するのか、というのは世界的にIPv4がすでに枯渇しており、全世帯にグローバルIPを割り振るのが不可能になっているからです。枯渇しているということはIPv4の確保にかかるコスト経費が増加するリスクがあり、日本のISPはある種先手を打っているともいえます。が、利用者にとって、IPを共有する利点は皆無に等しいです。あくまで企業利益のための仕組みです。
NTT VNE事業者 ※マニア用
NTTはNTT法を盾にインターネット接続サービスを利用者へ直接提供しません。実際はIPv6で直接提供しているのですが、VNEの契約を必須としてます。たぶん、VNEの契約をしなくてもIPv6のインターネットは使えると思いますが試したことがないので不明。
VNEはNTTフレッツ網とインターネットを接続する事業者のことで、最新のNGNの整備直後はJPNE(現JPIX)、インターネットマルチフィード、BBIX(Softbank)の3社しかなく、少しづつ独立していって現在に至ります。VNEが少なかった理由はハードウェア上の問題で最大6-7社しか接続できないみたいなボトルネックを理由にしてたような。
- BBIX株式会社 : BBIX、ソフトバンク光
- IP共有なし、65536ポート使えるはず。HGW利用必須
- インターネットマルチフィード: transix、DS-LITE、IIJ系
- IP共有あり、128ポート
- IIJ系はWinMX、Winny時代から転送量制限に厳しく、かわりに空いてるのでFPSゲームに向いる印象だがここ10年使ってないから使い心地しりません
- JPIX: v6プラス、MAP-E、旧JPNE、KDDI系
- IP共有あり、240ポート
- 自分はv6プラスの固定IP使ってます。昔からKDDI系はバックボーンに自信があるのか転送量制限がゆるくて警告メールがくる心配が不要。ただ、その分荒い使い方する人も多いので速度は遅くもなく早くもない感じ。
- ビッグローブ: MAP-E
- IP共有あり、ポート数不明(調べてない)
- もともとJPNEだったところ、独立していった
- IPv6オプションを契約しない場合、旧NGN網を通るのか、PPPoE接続になる為か65536ポート使えます
- 朝日ネット: DS-Lite
- IP共有あり、ポート数不明
- transixから独立していった。昔は固定IP廉価のイメージでしたが。
- NTTコミュニケーションズ: OCNバーチャルコネクト、MAP-EOCN
- IP共有あり、1008ポート
- 元々JPNEだったところ、独立していった。NTT系なのに。
- 1000ポートあれば普通の使い方でうまることはレア。ストリーマーでも大丈夫でしょう。ただ、帯域観点はピーク時間帯は100Mbpsがいいところと予想。設備増強してなれければ。
- ファミリーネットジャパン
- 知らない。東急不動産とかあるから、タワマンの回線かな?そんなIPを頻繁に見かけることがないので、拠点間のピアリングをNTT回線使ってやって、出口は一般的なVNE使ってると予想。まあ、タワマン住めるくらいの年収ある人向けサービスなら個人特定できるよう作らないよね、と書いてて思ったが結局IPv6でなんか特定できそうな気はする(IPv6はこのISPに限らず全員固定IPです)
- アルテリア: DS-Lite、Xpass、USEN系
- IP共有あり、ポート数不明
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